2017年6月14日

フレイル予防

こんにちは、広島県福山市 はなえみ歯科 副院長の平田まどかです。

5月31日にNHKの 視点・論点 という番組で、東京大学高齢社会総合研究機構教授の飯島勝矢先生がお話をされていました。

テーマは「高齢者の健康長寿 鍵は“フレイル”予防」についてです。《フレイル(虚弱)》

健康長寿には、運動 社会参加、栄養(食・口腔)の3つの柱があり、

三つの柱の『栄養』には オーラルフレイル 《お口の機能低下》の予防が大切とのことです。
歯の喪失や舌の機能の低下、咀嚼(そしゃく)の機能の低下から、かみ応えのある食べ物がかめなくなってくるなど食べる力が全体的に弱まれば、徐々に食事内容の偏りも目立つようになり、しだいに栄養不足となり、筋肉の衰えや体力低下につながります。最終的には、転倒や歩行困難も起こしやすくなり、要介護になりやすくなってしまうことが理由のようです。

【口腔機能:6項目】

①歯の残っている数が20本未満

②咀嚼の力が弱い

③舌運動の力の低下

④滑舌の低下

⑤かめない食物の増加

⑥むせの増加

3つ以上を オーラルフレイル とすると。。。

要介護の危険度 約2.4倍

死亡の危険度 約2.2倍

とのことです。

お口の状態を維持向上させることが栄養状態の維持へつながり、要介護・死亡の予防につながるため、より早い時期にフレイルの予防に取り組む必要があるとのことでした。

加藤順吉郎:福祉施設及び老人病院等における住民利用者(入所者・入院患者) の意識実態調査分析結果. 愛知医報 1434. 2-14.1998.

によると、高齢者の日常生活の楽しみの第1位は 家族の面会 をおさえて、『食事』とのことです。

食事を楽しめることは生きる活力になるのでしょう。FullSizeRender 94

最近の研究では、歯周病は糖尿病や様々な全身疾患と関連している事もわかってきています。

私達歯科医療従事者が、健康長寿の一つの柱を支える役割をしっかりと果たさなければいけないな。とあらためて感じた放送でした。

飯島先生の研究はとても興味深く、様々な活動や報告をされています。スタッフとも共有し、口腔のフレイル予防について話し合おうと思います。

最近、健康食品のコマーシャルなどをよく見ますが、出られている方の口腔内が不健康な状態である事も多く、なんだかモヤモヤしてしまいます。。。

口腔内を健康に保てば、見た目も若々しくいれますし、栄養があるものも食べることができます。

口腔の健康が全身の健康に影響を与えることが科学的に明らかになってきています。

健康食品の中には、科学的な根拠や効果がはたしてあるのか、疑問に思うものも多いように感じます。

そんな私も色々と試してしまいます😅

私たちは、どこかしら不確かで神秘的な力に惹かれてしまうのかもしれませんが。